株式会社吉村印刷

印刷を楽しむブログ

オフセット印刷の生命線・水ローラの交換

今回は、“オフセット印刷の生命線”といってもいいくらい重要な水ローラについて、古いローラと新しいローラを交換したので、その模様を写真とともに紹介します。

オフセット印刷は、簡単に説明すると水と油(インキ)の反発を利用し、ブランケット胴と呼ばれるゴム胴にインキを転写して印刷する方法です。とても複雑で精密な機械を使って印刷するので、日々の調整が肝心になってきます。


このなかで、“水ローラ”の役割も重要です。水ローラには、水舟と呼ばれる水槽のような箇所から※湿し水を版面に送る役割があり、経年劣化で細くなってしまった水ローラは適正に湿し水を供給することができなくなります。こうなるとローラ交換の時期になります。
※オフセット印刷において、印刷性能を向上させるために添加物を加えた希釈水。「湿し水を制する者はオフセット印刷を制する」という言葉があるほど、湿し水は印刷にとって重要な位置を占めている。

各種ローラを機械からはずし、普段ローラの陰にかくれて見えない部分もこの機会にきれいに掃除しました。インキがたまって固まっている箇所もあります。こびりついたインキを取り、水舟もきれいにしました。(今回は給水ローラ付近のグリスアップも同時に行いました)

↑水元ローラのグリスアップ


新しいローラにそれぞれベアリングを取り付け、新しい水ローラを印刷機に取り付けました。その後、水着けローラと水元ローラのニップ幅を調整し、水ローラの交換、調整を終えました。

↑ニップ幅の確認


↑ローラ取り付け後


湿し水が適正に供給されるかどうかは印刷面に大きく影響してきます。水ローラの定期的な交換は、印刷機のメンテナンスのなかでも重要項目の一つです。

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