梅雨明けが発表された沖縄とは対照的に、下関は梅雨の真っ只中にあります。印刷・製本に適した湿度は55%程度だといわれていますが、現在の湿度は75%~90%の間をいったりきたり。除湿しないと、紙がカールしたり印刷面が汚れたりするので、常に気を配っています。
さて、今回は印刷に必要なインキ缶の開け方について見ていきたいと思います。
インキ缶は素手で「スポッ」と開けられるものもありますが、ほとんどは道具を使わないと開けられません。“缶詰を開けるには缶切りが必須”というように、印刷会社独特の道具が必要になってきます。
こんなときに使うのが、「缶オープナー」という道具。昔から会社にあるので当たり前のように使っていますが、よく見ると持ちやすさや開けやすさなど工夫して作ってあるのが分かります。
使い方はとてもシンプルで、インキ缶のフタと本体の出っ張りの間に差し込み、テコの原理を使ってフタを持ち上げます。ちょっとしたコツが必要で、意外と力を使います。
「いやいやマイナスドライバーやペンチでも開けられるのでは?」と思ってやってみましたが、なかなかうまくいきません。小さな道具ですが、なくてはならないものだと改めて実感しました。
今年も湿度が高く、蒸し暑い日が続きそうです。印刷にとって天敵である湿度と格闘しながらではありますが、多くの人や物に感謝しながら、製品を作っていきたいと思っています。