一般的にオフセット印刷機で印刷される印刷物の多くが、CMYK4色のプロセスインキで印刷されています。しかし、その4色ではどうしても再現できない色がたくさん存在します。それらの色をCMYK4色にプラスして印刷するとき、または単色刷りや2色刷りなどの場合、「特色インキ」を使うことがあります。
通常特色インキは、インキメーカーが出している色見本帳に基づき、メーカーに依頼して調達する場合と、自社で調合する場合があります。最近では自動調合の機械を使って調合するところもあるようです。

↑特色の色見本帳
吉村印刷でも、お客様の要望によって、特色インキを提案し使うことがあります。
使うインキの量にもよりますが、少ないときには特色インキを自社で練って作ることがあり、今回その過程を撮ってみました。
ターゲットになる色の見本帳には、それぞれどのインキを何gずつ混ぜればよいかが書かれています。
今回はTOYO94 COLOR FINDER 0734の色を作ってみました。
使う色はメジウム※、紅、黄、97C墨です。
※メジウムとは色を薄める無色のインキ状の物
見本帳には、0.1g単位で書かれているので、デジタル計量器で正確にインキを計ります。

あとは、ヘラを使って時間をかけて丁寧に攪拌(かくはん)していきます。少しでもムラがあると印刷物に影響するからです。インキがムラ無く混ざるように、ヘラで八の字を描くようにして混ぜます。

混ぜ終わった色は、下のような色になります。見た目はとても濃く見えますが、印刷すると見本のチップと同じ色になります。


↑印刷した色見本
混ぜるインキには、ベースとなる色が20色前後あり、その中にプロセスインキも含まれます。そのインキの配合を変えることにより、何百、何千という種類の色を作り出すことができるから不思議です。またこの様々な色を色見本帳にすることにより、目に見える形でお客様に提案しやすくなっています。(ベースとなる色は、汎用インキや基準色インキと呼ばれます)
もちろん見本帳の中にない色を指定することもでき、「特錬りインキ」としてメーカーに作ってもらうことができます。色にこだわりたい! という方、自分だけの色を作ってみてはいかがでしょうか? 色の可能性は無限大ですね。