以前のブログでも紹介しましたが、RGBとCMYKでは、再現できる色の範囲が違います。彩度の高い色は、インクジェットプリンタではプリントできても、オフセット印刷機では再現できない場合があります。
印刷機にかけるデータは、色の階調を維持しつつも印刷に適したインキ濃度になるようにレタッチ作業をしていますが、その際にRGB画像をCMYK画像に変換します。このとき、彩度が高い写真などは、どうしても本来の色味よりくすんでしまうことがあります。
とくに、鮮やかな色の生花、イルミネーション、夕焼け空、プールや海の綺麗なブルーなどは色が変わりやすいです。できるだけCMYKのインキで再現できるような処理をしていますが、それでも元のような色味を出すのは不可能に近いといえます。
単純にRGBからCMYKに変換した画像がどれだけ色味が変わるのか、分かりやすいように比較してみました。
最近では、オフセット印刷でも高彩度の色を再現できるような研究・開発がされ、広演色インキ(色域が広くRGBに近い色が出せる)の種類も増えてきましたが、モニターで見ている鮮やかさを出すことはなかなかできないのが現状です。
絵画や写真など、彩度が高い印刷物をオフセット印刷で印刷する場合は、色のイメージをできる限り本物に近い状態で確認し、本刷りに進むことを大切にしています。