久しぶりに、「本のつくりかた(校正編)」を書いてみました。
本の体裁に整えたデータは、※校正作業(内部校正)にまわすために、専用のプリンタで印刷します。
※校正作業:原稿とゲラ(校正刷り=プリンタで刷りだしたもの)を照らし合わせて、誤りや不備などを訂正指示する作業のこと。
校正には大きく分けて二つの種類があります。
一つ目は原稿とゲラを照合する作業。二つ目は、文章の内容の誤り・誤記などをチェックする作業(校閲)です。
この二つの作業をパソコン上(デジタル)ではなく、紙媒体(アナログ)でおこなうのが重要なポイント。機械では発見できない細かなミスも、目で見て確認し発見するのが校正の仕事です。
もし誤っていれば、社内の訂正作業者(オペレータ)に正確に伝えられるように、『校正記号』を使って指示しています。
例えば、ひらがなを漢字に変換する際の間違い
固有名詞の間違い=地名、人名
洋数字と欧文の間違い
社内で訂正作業をおこなった後、筆者にゲラを確認してもらい、校閲で気づいた疑問点なども併せてチェックを依頼します。筆者が確認後、『校正了』となるまでが一連の流れとなります。
この校正作業には、とても重要な役割があります。
書籍を作製する工程においてチェックを怠れば、間違った内容の書籍が世の中に出回ることになり、筆者(作成者)に対する読者からの信頼、そして作製した印刷所に対する信用が揺らぐことになりかねません。
正直なところ目立たない作業ですが、本の品質を保証する「最後の関門」として、責任を感じながら日々原稿とゲラに向き合っています!