株式会社吉村印刷

印刷を楽しむブログ

アジロ綴じと無線綴じ

無線綴じ製本には、大きく分けて2つの方法があります。アジロ綴じと無線綴じです。

どちらも、綴じる背の部分にホットメルト(熱熔融型接着剤)と呼ばれる接着剤を塗布して製本します。できあがった製品の見た目に違いはありませんが、製作過程が少し異なります。

アジロ綴じ製本は、綴じる前に紙を折る工程が入ります。大きなサイズの紙に、8頁分や16頁分を印刷し、それを4つ折りや8つ折りにします。この折りの過程で、本の背になる部分にアジロ(ミシン目状のスリット)を入れ、ホットメルトが入りやすく加工します。そうすることで、より丈夫な本を作ることができます。

↑表紙を付ける前の背の状態。アジロ刃でスリットが入っている。拡大すると…


↑スリットの中にホットメルトが入り、丈夫になる。


■無線綴じ製本は、もともとA4サイズやA4のびの紙などに印刷して製本するため、アジロを入れることができません。そのため製本する際に、背の部分をミーリング刃でぎざぎざに加工し、ホットメルトが入りやすいように処理をしています。

↑無線綴じ機のミーリング刃


吉村印刷ではアジロ綴じ製本が主流ではありますが、本文持込みの場合やオンデマンド機で印刷する場合などに、本文を折らずに無線綴じ製本を行なっています。

無線綴じ製本はミーリング加工を行なうため、本文のノド側が削れてしまいます。ノド側が狭くなるのを避けたい場合は、版面設定でノド側を少し広げることをおすすめしています。

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