伝票製本の仕上げ方法に、マーブル巻きがあります。
これは伝票をのりで綴じ、文字通りマーブルと呼ばれる紙で巻いていく製本方法です。
のり付けするマーブルに対して、針金で綴じてクロスを巻く製本方法を“クロス”と吉村印刷では呼んでいます。
このマーブル、緑系と紺系の2色が使われており、とても特徴的な模様です。
マーブルという言葉を調べてみると、
「1、大理石、2、書籍の小口・見返しなどに用いられる大理石模様。また、そのような模様をつけた洋紙。3、おはじき(デジタル大辞泉より)」とのこと。
ケーキや絵画でもこの言葉は使用されていることから、模様のイメージはある程度想像できます。その昔、小口側に複雑な模様を付け、文書のページが外れたことが分かるようにしていたと言われています。
以前は手作業で一冊一冊マーブルを貼って巻いていましたが、現在は機械化され、機械上でロール状のマーブルに水を付けながら製本する方法に変わりました。今でも5冊、10冊などの極小ロットの場合は手作業で行なうときもあります。
残念ながら、なぜ伝票にマーブル模様の紙が使われるようになったのか、その由来は分かっていませんが、仕上げ作業には欠かせない材料の一つです。