印刷所で封筒を印刷するとき、2種類の方法で印刷をおこないます。
一つは封筒の形になったものに印刷する方法、もう一つは平判(封筒に※製袋する前の用紙)のまま印刷し、その後に製袋する方法です。※製袋とは、封筒や紙袋などのように袋状の包装材料を製造するときに使う用語。
平判で印刷する場合、封筒の展開図を把握し、封筒のサイズよりも大きな紙に印刷しなければなりません。のり代(貼り合わせる部分)などを計算し、面付していくわけですが、その際に封筒を解体して、どのような作りになっているのか調べるということをやります。
実際に封筒を展開するとどうなっているのか、見ていきたいと思います。
■封筒の種類について
まずは封筒の種類についてですが、大きく分けて和封筒、洋封筒に大別されます。大まかにいうと、和封筒がタテ型、洋封筒がヨコ型になります。
一般的には、長形3号、長形4号、角形2号などがよく使われます。長形3号がA4を折りたたんで入る大きさ、長形4号はB5を折りたたんで入る大きさのものです。ちなみに角形2号はA4がそのまま入れられます。
洋封筒は、事務所移転、社長交代などの挨拶状に使用することが多いです。代表的な洋2封筒は、挨拶状とセットでよく使われます。
また、封筒の貼り方にも種類が様々あり、センター貼り、スミ貼り(横貼り、サイドシームなど)、内カマス貼り、外カマス貼り、ダイヤモンド貼りなどがあります。
その他に、窓付き封筒(宛名が見えるように窓をくりぬいているもの)、保存袋(マチが付いていて、厚い文書でも入れられるもの)、レントゲン袋、ガセット袋など多種多様な種類があります。
■いよいよ封筒を解体!
様々な封筒の種類・大きさに合わせて、それぞれの展開図があります。
複雑なマチ付き袋などは、展開図が意外に大きく、紙をとるときは大きなものを準備しなければいけません。
普段郵便物などでよく見る、窓付き封筒を解体してみました。
封筒の中では複雑な展開図が必要な保存袋を展開してみます。
以上、封筒を解体してみましたが、平判印刷の場合、このように封筒を展開した状態で印刷した後、封筒の形にくりぬき、窓をくりぬいたり、のりを付けたりする作業をおこなって最終的に製品が完成します。
私たちが普段何気なく使っている封筒にも様々な技術が使われており、展開してみて初めて、こんな形だったのかと驚くこともあります。
気になった方はぜひ一度、試しに封筒を手に取ってよく観察してみてください!