吉村印刷では、伝票を糊付けする際、手作業で行なっています。
糊付けする側を断裁し、きれいに揃うように積み重ねていきます。外れにくいようにするために目打ちで斜めに傷を付けてから、ボンドと糊をブレンドしたオリジナルの糊を刷毛で塗り、さらに和紙を貼り付けます。
糊を付けた面はすべてくっつきます。そのため糊を乾燥させた後、1冊ずつはがしていきます。上の表紙と下の表紙の間に指を差し入れて浮かし、その位置をナイフで裂いていきます。
特に刃の厚さが薄いナイフが作業に適しています。ノーカーボン紙を使う製品は力を入れすぎるとナイフでこすれたところが発色してしまうため、慎重に作業を進めます。
ベテランの職人が作業すると、慣れた手つきでテンポ良くはがしていきます。
1冊ずつになった伝票はその後、クロス巻き、針金綴じという工程を経て、完成になります。