下関市や長門市などは鯨(くじら)の町として有名ですが、山口県内各地には節分の日に鯨を食べる文化が残っているそうです。
下関に住んでいながら、節分の日に鯨を食べた記憶はほとんどありませんでしたが(小さいころ学校の給食で竜田揚げを食べた記憶はあります)、先日ラジオの番組で初めて聞いたので、2月3日の立春の日に鯨を食べてみました。
調べてみると、昭和20年代から40年代前半までは下関・豊北・豊田など北浦地域で鯨が日常的に食べられていて、12月の大みそかには「大きい年を迎えるため」、2月の節分には「大きなものを食べると縁起が良い」などの意味合いで食べる慣習があったようです。
今でもその風習が残っており、今年も地元スーパーには鯨がたくさん並んでいました。そのなかでも、さらしくじら(オバイケ)、南蛮煮(鯨肉・ニンジン・カブ・コンニャク・ネギなどを白味噌で味付けしたもの)が節分ではよく食べられていたらしいです。
豊北町出身の弊社ベテラン社員曰く、昔はカレーに鯨肉が普通だったそうで、「大人になってから牛肉や豚肉が入ったカレーを初めて知って驚いた」と話していました。当時は牛肉に比べて鯨肉が3分の1~4分の1の安さだったこともあって、鯨が毎日食卓に上り、「犬も食べあきて見向きもしなくなった」といわれるぐらいだったとか。今ではとても高価な肉になってしまっているので驚きです。
「節分くじら」として久しぶりに鯨の刺身を食することができ、とても美味しくいただきました! これからの1年が大きく縁起の良い年になればと思います。