複写物の伝票において、不必要な部分の発色を防ぐために、減感インキという白色のインキを印刷する方法があります。
ノーカーボン紙(感圧紙)には上用紙、中用紙、下用紙とありますが、減感インキを印刷するのは中用紙、下用紙になります。
作業的には、発色してほしくない部分に合わせたベタ版をつくり、その部分を減感インキで印刷するという順序になります。こうすることによって、印刷面に塗布された減感インキがノーカーボン紙の上に塗布されている薬剤を吸収し、発色作用を失わせることができます。
しかしインキが白色のため、実際にどれくらいの量が印刷されているのかは非常に分かりにくいものです。ブランケットや版面、印刷されたインキのベタつきなどを確認しながらインキ量を調整していきます。
また減感チェッカーという特殊なスプレーをかけて、きちんと印刷されているかをチェックすることもでき、地汚れなどが起きていた場合に発見しやすくなります。ただし目安となるものなので、最終的にはボールペンで実際に書いて判断しないといけません。
勘違いしやすいのが、発色面をインキで覆うことで、発色しないようにすると思ってしまうことです。インキを盛れば盛るほど良いと思ってしまいがちですが、弊社では紙に浸透して乾燥する浸透型を使用しているため、盛りすぎるとトラブルを招く原因になります。
目視では分かりにくいため、とても気を遣う印刷です。