チラシや伝票類などのペラ物は、1枚の紙に数枚分をまとめて印刷します。また、本のような頁物も効率的に印刷・製本をおこなうために数ページ単位でまとめて印刷します。この各ページ面の付け合わせのことを、印刷業界では「面付け」といっています。
→本のつくりかたⅢ
製品の仕上げ方法によって、印刷用紙にどのように版面を配置するかが決まり、面付けは変わってきます。どのような製品であっても、なるべく紙を切り捨てる部分が少なくなるように紙取りを決め、面付けをします。
ですが、印刷機の制約によって、どうしても版のくわえ側(印刷機にくわえられる側)に印刷されない部分が出てきます。
そのため製品の内容によっては、仕上げ寸法ぎりぎりに面付けすることができません。裁ち落とし(塗り足し)がある製品は、印刷用紙に対して印刷できる位置に面付けするので、通常の印刷より、くわえ側に空白部分が多くなります。
また伝票などの端物は、2丁がけ、4丁がけにして印刷することが多いのですが、やみくもに並べているわけではありません。伝票の場合、糊を付ける位置が面付けをする大切な要素になってきます。
糊を付ける側は、糊付けのときに切り揃える必要があるため、印刷用紙の反対側が基準になります。これが以前のブログでふれたことがある「針・くわえ」のことで、針・くわえを基準にして製本が進行します。
そして糊を付けた製品を断裁すると、刃の外側になる側はどうしても圧力がかかって、ぐっしゃとなってしまいます。そのため、2㎜~3㎜というわずかな数値ではありますが、その部分を切り落とせるようにしています。