製本作業では、ほぼ全部というくらいに断裁工程が入ります。
ほとんどの場合荒裁ちした紙に印刷するので、針・咥えの辺は直角で揃っていますが、その反対側の辺はガタガタということもあります。そんなガタガタな面がバシッと断裁されてきれいな面になると、作業している側としても気持ちいいものです。
紙を直角に断裁するのは、意外とコツが必要です。
印刷所では平積みされた紙だけでなく、折られたり、綴じられたり、ミシン目が入っていたりと、加工されている紙を扱う場合が多いです。一枚の紙を半分に二つ折りすると、折られて山になった側はどうしても高くなってしまいます。これが1枚、2枚だったらいいのですが、10枚、20枚、50枚…と数が多くなってくると、この高さの差は1㎜、2㎜と大きなものになってしまいます。こうした場合には、平積みした紙のときよりも少なめの量にしたり、一番上に厚紙を置いて、高低差がなるべく出ないように工夫しています。
また、断裁刃が向かって左から右におりてくる場合、高さがある方を左側にしています。書籍であれば綴じられた側であるノド側、糊付けをした伝票は糊を付けた側になります。
はじめに表を上にして断裁したら、その反対側を断裁するときはひっくり返して裏側を上にしています。
こうすることで、より紙に対して直角に断裁できるようにしています。