製本作業のなかでは、目立たないけど大きな役割がある、そんな製本機械の機能がたくさんあります。今回は、断裁機のエアーについてふれてみます。
下の写真は断裁機の紙を置く台(テーブル)です。正確な断裁作業をするためには、大前提としてテーブルが平らでなければいけないのですが、同時に紙を扱いやすくするためのある加工が施してあります。
規則正しく並んでいる凸凹した部品。この凸凹は金属製の球体です。
何も置かれていない状態では分かりにくいですが、テーブルに用紙を積んでこの球体に負荷がかかると、球体が下がり、下から空気が出てきます。
空気が下から出てくることによって、全紙のような大きく重たい紙もフワッと持ち上がり、スーッと動かしやすくなります。実際に作業しているととても軽く感じるので、紙が浮いているように感じます。
この球体部分、通常は用紙の下敷きになっているため、空気が出ているのを目で確認するのは難しいですが、少量の紙を乗せて押してみると、下の写真のようにブワッと紙が浮き上がります。
普段当たり前のように使っているのでなかなかスポットが当たらない機能ですが、改めて見てみると空気(エアー)の威力は侮れませんね。