Illustratorで作成したデータを印刷会社に入稿する場合には、いくつかの確認事項があります。これまでも、カラーモードや画像の裁ち落とし設定、画像のリンク・埋め込みについて紹介してきましたが、今回は「不要なオブジェクトの削除」について紹介してみたいと思います。
お客様から入稿されたデータは、最初の段階でDTPオペレーターがチェックし、不備や印刷適性を確認・訂正する作業を行なっています。データチェック時に気を付けていることの一つが、不必要なものがないかの点検です。
Illustrator上では、データを作成中に簡単にオブジェクトを表示/非表示 に切り替えることができます。
・作業レイヤーを分けて、不要なレイヤーを非表示にする方法
・オブジェクトを選択した状態で、オブジェクト→隠す→(選択・前面のすべてのアートワーク・その他のレイヤー)で非表示にする方法
など方法はいくつかありますが、データを入稿される際には、不要になって非表示にしているオブジェクトやレイヤーについて事前に削除しておくことが最適です。
また、データ作成中にできた意図しない不要な点は、
選択→オブジェクト→孤立点(CSは余分なポイント)
で確認することができるので、何も選択していない状態で孤立点を確認し、孤立点が選択されればDeleteしておけば安心です。
念には念を…ということで、一緒に入稿いただく紙原稿などと突き合わせてデータの点検は行ないますが、それでも発見できない場合があります。印刷用の刷版(CTPプレート)を作成する段階で余分なオブジェクトが残っていると、データサイズが変わってしまったり、トラブルのもとになるので要注意!! ご入稿前、画像の埋め込みや文字のアウトライン化などとともに、「不要なオブジェクト」が残っていないかどうかの最終チェックが必須です。