様々な分野で働き、活動している女性に焦点を当てて紹介している番組、セブンルール。
番組のスタイルが心地よく、仕事をしていく上で参考になる部分もあったり、いつも楽しみに見ている番組です。
そんなセブンルールのなかで、最近放送されたドン・キホーテのデザイン統括責任者・二宮仁美さんの回とダイヤモンド社の編集者・金井弓子さんの回がとくに印象に残っているので、少しご紹介を。
■二宮さんは、国内外のドンキ500店以上の店舗デザインを一手に担ってきた方で、一児の母でもあります。その二宮さんの店舗デザインは、画一的でなく、一店舗ごとにすべて違う。沖縄・うるまだったり、広島だったり、大阪・梅田だったり、東京・浅草だったり、それぞれ個性的なデザインが光っています。
一方で、店舗デザインの現場は地道に歩くことから。その地に何度も足を運び、何度も実際に街を歩いて、地元の人や来店する人たちに根ざした店舗デザインを行なうことで、「地元に寄り添ったデザイン」を作っていく過程が紹介されていました。
■「わけあって絶滅しました。」(シリーズ90万部突破)や「東大教授がおしえる やばい日本史」(シリーズ69万部のロングセラー本)などを手掛けてきた金井さんは、圧倒的におもしろい企画・圧倒的に新しい企画を考え、その“圧倒的”な企画からいい本を作るために地道に編集をされている方。
読者に手に取ってもらう本を作るため、デザインや本の体裁を決める段階では、妥協せずに納得いく形が決まるまで何度でも粘るのが流儀。デザイン一つ一つを形にし、生み出していく作業、そこから編集・校正・印刷・製本まで進む過程が、大変な作業であることは私たちにもよく分かります。そのなかで、どんなときでも妥協しない地道な努力の積み重ねがヒット作につながっているのだと感じました。
日々の書店での観察や面白い本を見つけたら見出しを全部書き出して“解体”してみることなど、参考になる部分がたくさんありました。
いろいろな場所や物からヒントや種を取り出して発想したり、想像したりしたものを実際に形にしていく、地道に行動に移し、成功させていくことはとても難しいことです。それができる人が“その道のプロ”と言われるのだと思います。
一方で、どんな仕事でもデザインを提案するその人たちのことを知り、自分の足で歩いて地域を知り、地道にデザインに生かしていくこと、いい本を作るために妥協しないこと、これを続けていけば、想像を超えたデザインや本が完成するのではと思わせてくれる回でした。店舗デザインでも本の編集でも、対象となるお客や読者のためになるものをいかに作っていくか、その発想と地道な努力がいかに大切かを教えていただいたような気がします。
また、編集者の金井さんと私はほぼ同い年ぐらいの年齢なので、同世代という意味でもとても刺激になりました。