一般的にはあまり馴染みのない印刷用語の一つで、「ドブ」という言葉があります。
以前「塗り足しの作成」のブログでも紹介したように、印刷物を仕上げる際に断裁され捨てられてしまう部分で、仕上がった印刷物で目にすることはありませんが、印刷物をきれいに仕上げるためにとても大事なことです。
ドブとは、多面付けで印刷するときに、各面の仕上がり位置同士の余白間隔のことをいいます。多面付けでない場合には、断ち落とし・裁ち切り・塗り足しと呼ばれています。
ドブは仕上がり寸から3mm程度取るのが一般的で、多面付けの場合は、各面を付け合わせるため、各面の間のドブは6mmで指定される場合が多いです。ドブは、印刷機や後加工によってできるだけ無駄が少ないように指定するので、必要なサイズは3mm、5mm…と異なります。
因みに、なぜドブと呼ばれるようになったのか、その由来を改めて調べてみましたが、はっきりとは分かりませんでした。道路の排水溝をイメージして、「ドブ(溝)に捨てられてしまうからそう呼ぶようになった」と聞いた覚えもありますが、どうなのでしょう。