印刷物をよく見ると、印刷面のベタ部分に「針で突いたような小さな白い点」が見えることがあります。これは、印刷でよく起こりやすいトラブルのひとつで、「ピンポール」と呼ばれてます。
ピンホールは、用紙本体やブランケット、ローラーなどに異物が付着したまま印刷を続けてしまった場合、異物が版上に乗り移ってしまい、その部分だけインキが乗らなくなくなることで発生してしまう現象です。
※以前のブログで紹介した印刷中のトラブル「ヒッキー」と似ていますが、ヒッキーは「環状の小さな白抜きの斑点」ができる現象で、ピンホールとは異なります。
ピンホールは、とくにベタ絵柄に発生しやすく、一度付着すると自然には取れない場合が多いため、印刷中の検紙でピンホールを発見すると、その度に印刷機を止め、原因を取り除くなどの対処が必要になります。
1mmにも満たないような小さな点でも、綺麗なベタ部分に現れると案外目立つもの。どれだけ小さくても一度気にし始めると、その後は気になって仕方がないものです。
完全に防ぐことは難しいものですが、できるだけピンホールが乗らない印刷物を目指して、印刷機の整備や印刷用紙の選択、工場内の環境整備など、リスク軽減のために日頃からできることをいろいろと行なっています。