1月も中旬を過ぎ、全国的に冷え込みが厳しくなってきました。印刷会社でも、これからますます寒さと乾燥対策が必要になってきます。
印刷をおこなう工場内では、温度と湿度の管理に気を遣います。紙は温度、湿度の影響を受けやすく、とても繊細なのです。
紙の種類によって差はありますが、梅雨時期の湿度が高いときには伸びやすい性質があり、冬の空気が乾燥した時期は逆に縮みやすい性質があります。まさに今が乾燥しやすい季節なのですが、紙がカールしやすく、静電気が発生するため、印刷時の2枚どりや紙づまりが起こりやすいです。
そのため紙を扱う際には、必要な量を必要なときに持ち出すようにし、なるべく空気に触れないように気をつけています。
私たちが紙を注文すると、紙屋さんから通称「ワンプ」と呼ばれる紙で梱包されて運ばれてきます。この「ワンプ」は内側に防水加工を施してあり、とても丈夫な紙です。「ワンプ」で梱包することによって、紙を湿気やゴミから守っています。
「ワンプ」で包装されている状態では、直接中身を確かめることができないので、外側に貼ってあるラベルで紙質、大きさ、枚数を確認します。ラベルが紙の短辺に貼られているときはタテ目、長辺に貼られているときはヨコ目というように、ラベルの位置によって紙の目がわかるようになっています。※紙の目については奥が深いので、またブログで紹介します。
印刷や製本工程で次の工程にまわすときなども、「ワンプ」やビニールを使って覆い、紙を外気にさらした状態で置くことはしません。とりわけ伝票などに使うノーカーボン紙は、印刷・製本時の精度を保つため、丁寧に梱包しています。
何気ない作業ですが、製品の品質を保つ大切な作業です。