新しく封筒のレイアウトを考えるときには、印刷やその後の製袋などの工程を頭に入れておかなければなりません。
■ 既製品の封筒に印刷する場合
一言で「既製品の封筒」といっても、サイズや形は様々。実際に刷る印刷機と封筒の特性を頭に入れ、データを作成することが大切になってきます。
封筒は、一枚の用紙を折って糊付けし袋状になっているので、用紙2枚分の厚みがある箇所と3枚分の厚みがある箇所があります。見た感じは僅かな差に見えますが、この微妙な厚みの違いが、数百枚、数千枚と印刷するときに、地汚れなどが発生する要因になることも。
そのリスクをできるだけ回避するため、レイアウト段階から〝封筒の底部分の重なりに印刷面を入れないようにする〟ことなどに注意し、データを作成しています。
■別注封筒-平判で印刷後に、製袋する場合
既製品にないサイズの別注封筒を印刷後に製袋する場合や、表裏を平判(全紙をカットした状態)で同時に印刷した後、製袋する場合などには、封筒の糊しろ部分に絵柄がかからないように注意しています。
糊しろ部分にインキが乗ってしまうと、糊が付きにくく剥がれてしまうおそれがあるからです。
印刷面が少し糊しろ部分にはみ出るくらいなら大丈夫ですが、広範囲にはみ出したり、デザインのベタが糊しろにかかったりすると、とたんに糊が付きにくくなってしまいます。
どんなものをデザイン、レイアウトする場合にも共通することですが、パソコン上でデータを組むだけでは見えてこない後加工の作業を考慮しながらデータを作成するのが、DTPオペレーターにとってはとても大事なことです。