今回は製本作業の一つ、丁合(ちょうあい)についてふれてみます。
製品を作るとき、無線綴じやアジロ綴じの頁物にしても、平綴じをする伝票製本にしても、複数枚重ねる製品は丁合作業が必要になります。
作業自体はとてもシンプルで、重ねたときにノンブル(頁番号)が順番に並ぶように、折り丁をとっていきます。
少ない数の場合は手作業で行なうこともありますが、単純な作業だといって侮ることなかれ。とても神経を使う作業で、正確さが求められます。
丁合は、総頁が16頁や8頁で割り切れる方が作業しやすく、間違いも少ないです。
なぜかというと、16頁や8頁で折った折り丁を丁合していくため、半端な頁数にしてしまうと端数が出てしまい、2頁ペラ(折りがない1枚の紙、通称ペラ頁)や4頁(2つ折りした紙)が増えてしまうからです。
1冊の本を作る場合、本文が上質紙や書籍用紙のみで構成された本が一般的ですが、本の仕様によっては、さまざまな台割があります。本文の間に色上質紙の本扉が入ったり、巻頭の写真頁だけはカラー印刷にしてコート紙やダルアート紙を使ったり、あるいは巻末に3つ折りを差し込んだり、ということもあります。
そのため、例え同じ頁数の本であっても、間に扉が入ったり3つ折りが入ったりすると、必然的に丁合の台数が変わってくるんです。
また、丁合が正確に行なわれているかを確かめるため、それぞれ丁合機にセットする折り丁の数を50枚ずつに統一するようにしています。50枚の丁合が終わった段階で、1枚でも折り丁が残っていた場合は、抜けがないかもう一度作業を点検し、反対に折り丁が足りなかった場合は、どこかで2枚どりをしていないかチェックします。
丁合作業は、製本工程のなかでもとりわけ慎重さが求められる工程で、いかにして落丁や乱丁を防ぐかという“正確さ”を重視しています。そうして、確実に丁合した製品を次の工程へまわしていくようにしています。