今まで何度かブログで紹介してきた、紙を切るためだけに動く「断裁機」。紙を切るためだけといっても、この仕事が印刷会社では最も重要な仕事の1つです。印刷するときも前段階で紙を切っておかなければ、印刷そのものができませんし(全紙で刷る場合を除く)、伝票の糊付けの際の断裁、書籍作成のための材料の断裁、最終的に製品にするための仕上げ断裁など、各工程で断裁が必須になるわけです。
その断裁機のメインともいえるのが、長さが1m以上にもなる刃(包丁)。10㎝の厚さ(1000枚くらい)の紙でも簡単に切ることができるのですが、それだけに刃の役割は重要です。
普段私たちが仕事や料理などで使う刃物も、使っていくうちにだんだんと切れ味が悪くなっていきますよね。同じように紙を切る断裁機も、使い続けていくと徐々に切れ味が悪くなり、そのまま使うと印刷工程や製品の出来具合に影響を及ぼしかねません。
そこで紙を切った断面がギザギザになるようなことを避けるために、定期的に刃を交換し、交換したあとの刃は専門の業者に研磨を依頼しています。
刃はとても重たく、普通の包丁に比べると大きいので、ケガのないよう、扱いは慎重におこなっています。少しの断裁のズレだけで印刷が正確にできないこともあるので、正確にボルトを締めるのも重要なことです。
図体の大きな機械ですが、繊細な一面も持ち合わせているので、丁寧に扱うことを心がけています。