本をつくるとき、InDesignなどの組版ソフトで様々な設定をします。
この設定は、本作りにとって非常に重要になるので、注意深く行っています。
本には、天、地、小口、ノド、版面、柱など様々な名称がついています。
本を見開きにした時の中央の綴じ部付近のことを「ノド」と呼び、反対の開く部分のことを「小口」と呼びます。
無線綴じ冊子の場合は、背をのりで固めて製本するため、中綴じ冊子のようにノド部分を完全に開くことができません。ページ数が多くなるほど、ノド部分は見えにくくなってしまいます。
よって、データ作成時にノドの余白・小口の余白を適切に設定することが重要になります。このノドの余白を「ノドアキ」と呼びます。
吉村印刷では、1㎜もしくは1.5㎜ほどノドアキを設定することが多いですが、本の仕様や作り方によってノドアキは変化します。
InDesignでノドアキを変更するには、マスターページのレイアウトグリッド設定→マージン・段組→「ノド」の数値を「小口」よりも広めに数値を入力します。版面にあわせて、ノンブルと柱の位置も変更します。
↑ノドアキを調整していない場合
↑ノドアキを広めにとった場合
冊子や書籍を作成するときには、ページ数や使用する紙の厚みによって、ノドアキを広めに取ることで読みやすくなります。吉村印刷内では、いつも「ノドアキ」「小口」「ノンブル」など様々な用語が飛び交っていますが、一つ一つの言葉がとても重要だと感じています。