新年度が始まり、仕事も落ち着いてきたので、時間を作り２色機のローラーの手入れを行いました。

毎日の仕事終わりにもローラーは必ず洗浄するのですが、通常の洗浄では落ちきらないインキがローラーの端に溜まります。その固まったインキがローラーに混じり、印刷物へのゴミのり等の原因になります。印刷用語では※ヒッキーともよばれ、印刷時に最も起こりやすいトラブルの一つです。


※ヒッキーとは印刷物に現れる小さな白抜きの斑点。

またインキローラーの表面に細かな不純物（グレーズ）が蓄積することにより、インキの転移不良をおこし、印刷面にムラが出来るなど直接的な印刷トラブルになります。

良い印刷を行うためには、定期的にゴムローラーを全てはずし、キズが無いかを点検すること、両端に溜まったインキのカスを取り除き、ローラーの表面を専用の液で拭き上げて、綺麗にすることが欠かせません。必要以上に擦ったり、強力すぎる液を使ったりすると、逆にローラーを傷めてしまうので気を使っています。


ローラーの手入れをした後、一本一本取り付けながらローラーのニップ幅（ローラーとローラーの接触幅）の確認、調整をしました。吉村印刷で稼働している２色機では、ニップ幅４ミリを基準としていますが、今回の点検で約3ミリにまで細っていたので、４ミリになるよう調整し直しました。印刷中に不具合も出ていたので、調整できたことは良かったです。