かれこれ30~40年くらい前に出会って、今でも印象に残っている絵本があります。
手元に残っていないため、実はタイトルを含め内容もあやふやですが、10㎝ほどの正方形で扱いやすかったサイズ感や、外国の作家のイラストが子ども心にインパクトを残しました。
その絵本は、本屋で透明の球体ケースにランダムに入っていました。そのケースに手を差し込んで、好きな絵本を選んでいたのを覚えています。平積みされずに置かれていたことも、強く印象に残っている理由の一つかもしれません。
最近、その絵本がピクシー絵本だと分かりましたが、今は日本では出版されていないようです。気軽に手に入れることは難しく、いまだお目にかかれていません。
日常生活において当たり前で何気なく感じていたものが、実感ないままいつの間にか変わっていたり、ときにはなくなっていく物もあります。長い年月を経てふとふり返ったときに、本当は大切なものだったんだなと、改めて気付かされることもあります。
絵本は、小さい頃に誰しもが手に取るものですし、大人になってもう一度その絵本を読むと、当時の懐かしい思い出がふっとよぎることがあります。
私たちも、誰かにとって記憶に残るようなものの製作に、関われたらいいなと思っています。